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小説 流星ワゴン(重松清) あらすじとアサキの感想 [重松清]

この記事は、重松清さんの小説「流星ワゴン」のあらすじと感想なんかを書いた記事です。


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今回ご紹介する本は重松清さんの「流星ワゴン」です。





重松清さんの小説はこれまでも何作かご紹介させて頂きましたが、この作品は今年(2015年)にTBSでドラマ化された事でも大変有名な作品です。



重松清さんの他の作品のご紹介はこちら



すでに読んだ方やドラマを見た方も多いとは思いますが、今回は改めてこの「流星ワゴン」のあらすじのご紹介や、僕個人の感想をお伝えできればと思います。



それでは早速、あらすじからご紹介しましょう!







永田一雄は、人生に疲れていた。



中学1年生になる息子の広樹は学校に行かず、家で暴れる。



妻の美代子は外出が増え、朝まで帰ってこないこともある。



自身はリストラにあい無職な上、病床に伏している大嫌いな父親に小遣いを貰いにいく始末…



「死んじゃってもいいかなあ、もう」



そう思っていたのは、父の見舞いと称して、田舎に小遣いを貰いに行った帰りだった。



最寄駅で降りた後、コンビにでおにぎりとウィスキーを買い、駅のロータリーのベンチでそれを食べていた時…



ロータリーに止まった、ワインカラーのオデッセイの助手席から男の子に呼ばれる。



「遅かったね。早く乗ってよ、ずっと待ってたんだから」と…。



オデッセイに乗って出会ったのは、5年前に交通事故で亡くなったはずの、橋本さんと息子の健太君だった。



もちろん永田一雄は二人と面識はなかったが、その事故は新聞で読んで知っていた。



また、不思議なことに、橋本親子は自分の事を詳しく知っていたのである。



永田一雄は、そんな橋本親子と不思議なドライブに出かける。



そんなドライブの中、橋本さんが言った。



「夜が明けたときには、あなたの大切などこかについているはずです」



その言葉通り、オデッセイの車内にいたはずの永田は、気付いた時には新宿のスクランブル交差点にいた。



しかも、前の年の夏。得意先に向かっている仕事中だった。



そこで永田は、妻が別の男と歩いているのを見つける。



- そんなはずない -



そう思い、永田はそのまま仕事に向かおうとするが、まるで追い打ちをかけるように、思わぬ人に声をかけられる。



「なにしよるんじゃ、一雄。美代子さん、行ってしまうど。それでいいんか」



そこには、いるはずのない父が立っていた。



しかも、永田一雄と同じ歳くらいの、父親だ。



永田一雄は、このあともドライブを続けるオデッセイの車内と、人生の岐路になった過去を行き来することになる。



自分の人生が狂った日に戻り、やり直すことはできるのか。



そこに登場する、自分と同い歳の父親は一体…



現実を諦めた永田一雄のドライブは、一体どこへ向かうのだろうか…。







さてさて、最後はちょっと駆け足になってしまいましたが、ざっとご紹介するとあらすじはこんな感じです。



さて、この「流星ワゴン」を読んだ感想をお伝えする前に、一つ言わせてください。



最初読み始めた時、僕は「あーこれは苦手なやつだ…」などと思ってしまいました。



なんていうか、日常にファンタジー的なのが入り込む物語って、あくまで個人的にはですがそんなに得意ではないのです…(もちろん、そんなテイストの話しでも好きな作品はいっぱいありますが)



日常とか現代の社会を描くか、最初からそういう世界観の設定ですすんでもらうか、そのどっちかにしてもらえると大変ありがたいなーなんて思っちゃう時があって…



だから、あの「THE アメリカ」みたいなSFアクションっぽい映画とか得意じゃないのかな…



すいません、ちょっと話が逸れましたね。



とにかく、偉そうにいわせて貰えば、あんまり好きなテイストの話じゃないかなーなんて、読み始めた時は思っていたわけです。



しかーし!!



この「流星ワゴン」は、読み進めるうちにどんどんと引き込まれ、僕の苦手意識なんてものはどこかへいってしまいました。



つまり、めちゃめちゃ面白かったわけです!!



それを踏まえて、ここからは個人の感想になります。



まずこの「流星ワゴン」で一番キモとなるのが、永田一雄が人生のターニングポイントに戻れる…という設定なわけですが。



普通に考えればこういう設定だと、未来を変えるためにどうとかって多いじゃないですか。



そして、まさに永田一雄はそのために、未来を変える為に奔走するのですが…



現実は厳しいもので、実際には何も変えることはできません。



息子がおかしくなる事も、妻が自分から離れていく事も、何も変えられないのです。



それでは、なぜ橋本親子は、永田一雄を過去へのドライブへ連れ出すのか。



そして、永田一雄と父親は、なぜ同い年の姿で永田一雄の前に現れたのか…



明確な答えが小説の中に出てくるわけでもありません。



それでも、読者である僕たちに、何かを残してくれた気がします。



また、もう一つ感想を付け加えさせてもらうのであれば、重松清さんが男性に人気があるのがわかった気がた、という事です。



父親と息子という、男同士の親子関係…



そんな二人の男の機微が、心を揺さぶられます!!



以上、重松清さんの小説「流星ワゴン」のあらすじや感想のご紹介でした!!

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